院長日記:2013年5月 アーカイブ

問診(工技) (つづき その17) 疼痛(3)

2013年5月31日 |

今日は痛みに関する問診の第3回目で、「痛みの部位」について述べていきたいと思います。

 問診(工技) (つづき その17)

(5)痛みの部位

痛みの部位と臓腑・経絡との関係を記します。

①頭痛

前頭部痛・・・陽明経頭痛

後頭部痛・・・太陽経頭痛

側頭部痛・・・少陽経頭痛

頭頂部痛・・・厥陰経頭痛

②胸痛・・・心・肺の病

③脇痛・・・肝・胆の病

④腹痛

大腹痛(上腹部痛)・・・脾・胃の病

小腹痛(下腹部痛)・・・腎・膀胱・大腸・小腸・女子胞の病

少腹痛(下腹部の両側の痛み)・・・肝経の病

腹部の差し込むような激痛を総称して疝(疝気)といいます。風邪・水毒などによって起こり、経絡では肝経の病証です。生殖器疾患との関係が深いです。

⑤腰痛

腰は腎の府といわれ、腰痛は腎の病との関係が深いです。また、各経絡の病の腰痛の特徴は次のとおりです。

膀胱経・・・頸から背にひいた痛みで、臀部から下肢に放散します。

胆経・・・痛む場所が移動しやすく、腰を捻じるときに痛みます。

肝経・・・最も痛みが激しく、腰部の緊張が著明です。

腎経・・・腰の痛みはあまり激しくないが、腰に力が入りにくく、脊柱が棒のようになり、腰や足がよく冷えます。

 

問診(工技) (つづき その16) 疼痛(2)

2013年5月28日 |

今日は疼痛に関する問診の第2回目で、「痛みの喜悪」、そして「痺(ひ)」(しびれ)について述べていきたいと思います。

問診(工技) (つづき その16)

(3)痛みの喜悪

①拒按・・・疼痛部位に触れたり按圧したりすると疼痛が増強すること、実証でみられます。

②喜按・・・疼痛部位を按圧すると疼痛が軽減または消失すること、虚証でみられます。

③喜温・・・温めると疼痛が軽減すること、寒証でみられます。

④喜冷・・・冷やすと疼痛が軽減すること、熱証でみられます。

(4)痺

風・寒・湿の3つの邪気が混じり合って人体を侵襲し、それによって気の循環が悪くなり、発生する病を痺病といいます。痺病の主な症状は痛みとしびれですが、病因となる風・寒・湿の3つの邪気の強弱によって次のように分類されます。

①行痺(風痺)・・・風邪の強いもの、痛みが遊走します

②痛痺(寒痺)・・・寒邪の強いもの、激しい痛みを起こします

③着痺(湿痺)・・・湿邪の強いもの、痛む箇所が一定し長引きます

また、炎症性の痛みを熱痺といいます。

 

問診(工技) (つづき その15) 疼痛(1)

2013年5月24日 |

今日から3回にわたって「疼痛」に関する問診について述べていきたいと思います。第一回目の今日は「痛みの虚実」、「痛みの性質」についてです。

問診(工技) (つづき その15)

11.疼痛

疼痛については、その性質・部位などを詳しく問診する必要があります。特に経絡の走行との関連を尋ねることが重要です。

(1)痛みの虚実

①実痛・・・急性の激痛で、押さえると増悪し(拒按)、飲食によっても増悪します。

②虚痛・・・慢性でしくしく痛み、押さえると軽減し(喜按)、飲食によっても軽減します。

(2)痛みの性質

①脹痛・・・脹った感じ、膨満感を伴う痛み、気滞により起こります。

②刺痛・・・錐で刺すような痛み、瘀血により起こります。

③酸痛・・・だるい痛み、虚証・湿証により起こります。

④重痛・・・重い感覚を伴う痛み、湿証により起こります。

⑤冷痛・・・冷えを伴う痛み、寒証により起こります。

⑥灼痛・・・灼熱感を伴う痛み、熱証により起こります。

⑦絞痛・・・絞められるような痛み(絞扼痛・疝痛)・血瘀・結石により起こります。

⑧隠痛・・・我慢できる持続性の鈍痛、虚証により起こります。

⑨掣痛(せいつう)・・・引っ張られるような痛み、筋の栄養障害や筋の気血の巡りが悪いときに起こります。肝の病と関係が深いです。

 

小満

2013年5月20日 |

今日は二十四節季の第8、「小満」にあたる日です。期間としての意味もあり、この日から次の節気の芒種(ぼうしゅ)前日までをさす場合もあります。

万物が次第に成長して、一定の大きさに達してくるころ。『暦便覧』には「万物盈満(えいまん)すれば草木枝葉繁る」と記されています。

秋に蒔〔ま〕いた麦などの穂がつく頃で、麦畑が緑黄色に色付き始めます。 それを見て人々は「ほっと一安心(少し満足)する」と言う意味です。 田畑を耕して生活の糧を得ていた時代には、農作物の収穫の有無は人の生死にもかかわるような大きな問題でした。そのため、麦などに穂がつくと「今のところは順調で良かった。」と満足したことから、この「小満」と言う名前が付いたと言われています。   

沖縄では、次の節気と合わせた小満芒種(すーまんぼーすー)という語が梅雨の意味で使われる。

問診(工技) (つづき その14) のぼせと冷え

2013年5月19日 |

今日は「のぼせと冷え」に関する問診について述べていきたいと思います。当院に来院される患者様で「冷え」や「のぼせ」に悩んでおられるというケースも少なくありません。特に「冷え」に関しては「子供のころから」というケースが大半です。経絡治療では、幼少時からの「冷え」の体質を即座に改善するというわけではありませんが、その影響による体調の不具合を軽減したり、症状となって出てくるのを未然に防ぎます。まさに「未病を治す」ことができるのです。

問診(工技) (つづき その14)

10.のぼせと冷え

一般に冷えは陰証、のぼせは陽証です。

冷え(蕨病)でも、自覚的に手足の冷えを感じるだけのものと、他覚的に冷たくなっているものとがあります。四肢が冷え、これが肘や膝にまで達するような症状を手足蕨冷といいます。

さらに冷えにも陰証のもの(寒蕨)と陽証のもの(熱蕨)とがあります。

寒蕨は内臓機能が衰退して、四肢の循環障害を起こし、手足が冷えるものです。熱蕨は熱が裏にあるため(内臓に炎症性疾患があり充血しているため)、抹消の循環障害を起こして手足が冷えるものです。

足が冷えて頭部がのぼせる状態を上熱下寒といい、気の上昇によって起こります。また、のぼせは瘀血によっても起こります。

冷えは陽虚証、寒邪の侵襲によって起こることが多いです。

経絡の病では、のぼせは肺経、冷えて床につきたがるのは腎経の病証です。この他局所的なものは、経絡の流注との関係を検討する必要があります。

臓腑の病では肺虚、腎陽虚などで冷えがみられます。

問診(工技) (つづき その13) 月経

2013年5月17日 |

今日は「月経」に関する問診について述べていきたいと思います。当院に来院する患者様で、月経周期の乱れや強い月経痛に悩まされているというケースは少なくありません。経絡治療で全身のバランスを整えることにより、月経に関する様々な症状は徐々に軽減されていきます。

問診(工技) (つづき その13)

9.月経

月経は、女子胞および任脈・衝脈によって制御されています。

正経では、胃経・脾経・肝経との関連が深いです。

また、月経異常は瘀血でみられることが多いです。

月経については、周期・月経血の性質・随伴症状などを尋ね、また帯下についても問診します。

(1)月経周期

①月経先期・・・月経周期が8日~9日以上早くなるもの、熱証・気虚など

②月経後期・・・月経周期が8日~9日以上遅れるもの、寒証・気滞・瘀血など

③前後不定期・・・月経周期が乱れるもの、肝うつ・瘀血など

(2)月経量

①過多・・・血熱・気虚など

②減少・・・血虚・寒証・瘀血など

(3)月経血の色

①淡紅色で希薄なもの・・・虚証

②鮮紅色で濃いもの・・・実証

③暗紅色で血塊のあるもの・・・瘀血

(4)月経痛(痛経)

月経時に腹部や腰部の痛みを伴うことがあり、この性質によって病変を考えることができます。

①脹痛・・・気滞

②冷痛・・・寒証

③隠痛・・・気血両虚

(5)帯下

帯下ではおりもののことで腰気ともいわれます。

①白色で希薄なもの・・・虚証・寒証

②黄色・赤色で臭いもの・・・実証・熱証

問診(工技) (つづき その12) 出血

2013年5月13日 |

今日は「出血」に関する問診について述べていきたいと思います。下記のような出血がある場合、まずは病院で診てもらいしかるべき処置、治療を施してもらうべきだと思います。ただその後、症状がなかなか改善していかないようであれば「経絡治療」は治療方針変更の有力な選択肢の一つとなることでしょう。

問診(工技) (つづき その12)

8.出血

出血は出血部位により次のような名称があります。

①衄血・・・鼻腔からの出血

②吐血・・・食道・胃からの出血で血を吐く。

③喀血・・・肺・気管支などからの出血で、咳と共に血を吐く。

④下血・・・腸出血・痔出血・子宮出血(子宮出血を崩漏ともいう。)

⑤尿血・・・尿に血が混じるもの

などがあります。

出血は血熱・瘀血との関係が深いです。

経絡の病では、鼻血は胃経・大腸経・膀胱経、咳をしたり唾を吐くときに出血するのは胃経の病証です。

 

問診(工技) (つづき その11) 喀痰

2013年5月 9日 |

皆さん、ゴールデンウィークのお疲れ出ていませんでしょうか?今週もあと2日で土曜日!気力を振り絞って何とか乗り切ってください!!気力が足りなくなってしまったら「鍼誠堂 鍼灸二宮」の経絡治療で是非とも気力の回復を!

今日は「喀痰」比関する問診について述べていきたいと思います。

問診(工技) (つづき その11)

7.喀痰

喀痰は水の停滞により起こります。

経絡の病では血痰は胃経の病証です。

臓腑の病では、薄く澄んでいる痰は肺虚、粘性痰は肺実、血痰は腎虚です。

立夏

2013年5月 5日 |

皆さん、楽しかったゴールデンウィークも今日を含めてあと2日となりましたね。お疲れ等出ていませんでしょうか。

今日5月5日は二十四節季の第7、「立夏」です。期間としての意味もあり、この日から、次の節気の「小満」前日までをいいます。夏の気配が感じられるころ。四月節。暦便覧には「夏の立つがゆへなり」と記されています。春分と夏至の中間で、昼夜の長短を基準に季節を区分する場合、この日から立秋の前日までが夏となります。蛙が鳴き始めるころでもあります。

昼間は結構暖かい日が増えてきました。でも朝晩はまだまだ肌寒く感じられる日も・・時候の変わり目ですので体調管理には十分お気をつけください。

連休のお疲れ、時候の変わり目の体調不良等、「鍼誠堂 鍼灸二宮」の経絡治療は心と体のメンテナンスに十分お役に立てると思います。

問診(工技) (つづき その10) 嘔吐

2013年5月 4日 |

今日は「嘔吐」に関する問診について述べていきたいと思います。

問診(工技) (つづき その10)

6.嘔吐

嘔は吐く声があって吐くものがない場合をいい、吐は吐く声がなく、吐くものがある場合をいいます。吐の激しいものを吐逆といいます。声も物もある場合を嘔吐といいます。水の停滞・胃の気の上逆により起こります。

経絡の病では、食べると吐く場合は脾経、激しい嘔吐は肝経の病証です。

臓腑の病では乾嘔(からえずき)、酸水を吐くのは肝実証、苦水を吐くのは胆実証、清液を吐くのは胃の寒証、食べるとすぐ吐くのは胃の熱証です。

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